フカミニハマル(仮)

Lyric by まるいまるお

静寂の中で交わしたひと言
針のように 鼓膜を貫いた
君は笑ってた でもその微笑みが
僕の全てを崩しはじめた

影が伸びる午後三時の部屋
君の正義と 僕の沈黙
手を伸ばせば届くはずの距離が
今は裂け目のように深かった

選ばなかったほうの真実が
今 咆哮を上げて走り出す
優しさって毒だよね、君
壊さないように壊した

ドアが閉まる音は 世界の終わり
わずかなズレが 天秤を狂わせる
正しさの盾で刺し違えて
後に残ったのは 空の檻だけ

誰が悪い?って問いは 空回り
誰も悪くない、でももう帰れない
君の正義も 僕の優しさも
この闇にとっては無意味だった

泣きたいわけじゃない でも滲む
記憶の端に君の声が降る
最期に笑ってくれたのが
なにより苦しいよ 君のためなのに

さざなみは祈りだったのに
誰も気づかず踏みにじって
壊れた心が呟いたのは
「ごめんね」さえ届かないままだった